『戦争をやめてくれ!』2話

2014年2月2日(日)【天馬天吉の今日の名言】

お早うさん!

今日も1日元気に明るく、絶好調!

感動の実話を3日に分けて贈ります。

『戦争をやめてくれ!』頼むからやめてくれ!

第2話続き


続いて、トンキーと、ワンリーの番です。

この二頭の象は、いつも、可愛い目をじっと見張った、心の優しい象でした。

ですから、動物園の人たちは、この二頭を、何とかして助けたいと考えて、

遠い仙台の動物園へ、送ることに決めました。

けれども、仙台の町に、爆弾が落とされたらどうなるでしょう。

仙台の街へ、象が暴れ出たら、東京の人たちがいくらごめんなさいと謝っても、

もうだめです。

そこで、やはり、上野の動物園で殺すことになりました。

毎日、餌をやらない日が続きました。トンキーも、ワンリーも、

だんだん痩せ細って、元気が無くなっていきました。

時々、見回りに行く人を見ると、よたよたと立ち上がって、

「餌をください。」

「食べ物をください。」

と、細い声を出して、せがむのでした。

そのうちに、げっそりと痩せこけた顔に、あの可愛い目が、

ゴムまりのようにぐっと飛び出してきました。

耳ばかりが物凄く大きく見える哀しい姿に変わりました。



今まで、どの象も、自分の子供のように可愛がってきた象係の人は、

「可哀相に。かわいそうに。」と、

檻の前を行ったり来たりして、うろうろするばかりでした。

すると、トンキーと、ワンリーは、ひょろひょろと身体を起して、

象係の前に進み出たのでした。


お互いにぐったりとした身体を、

背中でもたれ合って、芸当を始めたのです。

後ろ足で立ち上がりました。

前足を折り曲げました。

鼻を高く上げて、万歳をしました。

萎び切った身体中の力を振り絞って、芸当を見せるのでした。

芸当をすれば、昔のように、餌がもらえると思ったのです。

トンキーも、ワンリーも、よろけながら一生懸命です。

 

 

明日に続く。